未だ。001|「Rib-Knot」と「未だ。」に込めたもの

僕はネーミングにこだわる質です。
小説の設定を考えるときも、脇役の名前にさえ何時間もかけて考えることがざらにあります。

名前は大切だと思います。
意味や想いを込めたいし、誰かに届けるために音の響きだってこだわりたい。

そんな僕なので、一生ものにしようと決めたこのサイトの名付けには惜しみなく時間と思考を注ぎました。
発信内容や特徴を書きだし、ああでもないこうでもないと苦悩しながらも楽しみに思案し続けた日々。
でもまあ、こういうものは得てして最後のときはストンと決まるものです。

「Rib-Knot」はリブノットと読みます。
Ribbon Knot、つまり「リボンの結び目」という意味です。

『リボン』という曲の歌詞がもとになっています。大好きなBUMP OF CHICKENの曲です。

”絆というリボンは自然に結ばれていたわけではない。ほどけることだってある。僕たちが何度だって結んできたからここまできた”
僕は『リボン』の歌詞をそんなふうに聴いています。
……これは僕の意訳も入っているので、気になる人はぜひ曲も聴いてみてください。すごくすごく良い曲です。

リボンを結ぶという行為に、意志を感じました。

そうしようとしなければ、そうはならない。
当たり前のことですが、綺麗で尊いことだと思ったんです。

Rib-Knotは、僕の日々の生活や、読んだ本、作った料理、書いた物語、誰かとの記憶、そのときどきの感情をエトスに結ぶ場にしていきます。

エトスは、もともと古代ギリシア語に由来する言葉です。
その人や集団に染みついた性格、気風、習慣、信頼に関わるものとして語られてきました。

Rib-Knotでは、もう少し生活に引き寄せて「個人の生き方に染みこんだ価値観や美意識、選び方の癖」のようなものとして使っています。

何を大切にして、何に傷つき、何を残したいと思うのか……。
日々の行動、湧き上がる感情、無自覚な選択に滲む“その人らしさ”のことだと、僕は捉えています。

これもまた僕にとって重要なワードであり、ある意味ではRib-Knotの根底にあるものと言えます。
これを語り出すと長くなるので、くわしくは別の機会で話させてもらえたら幸いです。

とにもかくも、僕はRib-Knotを通じて自分のエトスと向き合っていく所存です。

そして叶うなら、これを読んでくれているあなたが、あなた自身のエトスを見失わずに生きるためのきっかけになれたら嬉しいです。
あるいは、何かを結び直すためのお手伝いができたなら、それ以上のことはありません。

そして、「未だ。」はRib-Knotで連載する記事の中でもエッセイ集のような位置づけになります。

日々の思考や思いつき、どうしたら自分のエトスを損なうことなく生きていけるのか……。
そういったことを言葉で形にしたり、具体的に生活に落とし込むための作戦を練る場です。

これを書いている時点で、僕は35歳です。
ずいぶんと年齢を重ねたなぁとしみじみしながらも、いっそう奮起しなければと気持ちがはやることもあります。
そういう、なんとなく不思議な心持ちで日々を過ごすうちに”未来”という言葉を強く意識するようになりました。

——未来。
……どうして、「行く」でなく「来る」なのだろうとふいに思ったのが、未だ。というネーミングに繋がりました。

何日もあれこれと考えた末に、「未だ見ぬ世界が来てくれる」というこの言葉がいかに美しく、また救いがあるかに気付きました。

「未だ見ぬ世界へ行く」と聞くと、どこか彷徨うイメージを抱きます。
人によっては冒険のような、わくわくする良いイメージを持つのかもしれません。
でも慎重で臆病な僕は、冒険と聞くと踏み出す一歩をためらってしまう……。

でも「未だ見ぬ世界が来てくれる」のであれば、今ここで、それを迎えるための日々を過ごせると思いました。

そんな決意と願いを込めて「未だ。」と名付けました。

「来る」の字を入れなかったのは、それはまだ先にあるもの……それこそ未来にあるものだから。

今ここには、未だない。
せめて今ここに一度立ち止まるための区切りとして、句点の「。」を添えました。

未来へ延びる線としての「未だ」と、それでも今はここにあるという点としての「句点(。)」の組み合わせには我ながらしっくりきているのですが……どうでしょうか?

「未だ。」では、僕の日々の思考や、Rib-Knotの運営の裏側、そこに込めた想いを残していくつもりです。

完成した答えというより、考えている途中のこと。
生活の中で拾い上げたこと。
まだ言葉になりきらないけれど、流してしまいたくないこと。

そういうものを、少しずつ書いていけたらと思っています。

まだまだ手探りではありますが、初回の「未だ。」はこの辺りにしておきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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